5年算数
速さの教え方1
子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版

目次
1.単位量あたりの大きさ 
2.速さ 
3.通過算
4.旅人算(出会い算追いかけ算)
5.流水算

3年「道のり Kmの単位」
5年「平均」

@「速さ」の意味と表し方
A「速さ」の計算
B「道のり」と「時間」と「速さ」の関係
C「道のり」・「時間」・「速さ」の関係を生活の中で生かすこと

教え方1「速さとは」

「動物の速さ比べ」の問題を通して、速さの意味を理解させます。下の問題を見て下さい。

ねこは 800mを 5分で 走ります


いぬは 1kmを 4分で 走ります


いのししは 920mを4分 で 走ります


動物のGIFアニメ提供元

問題
「ねこ」と「いぬ」と「いのしし」の速さ比べの問題です。
1番、速いのは、どの動物ですか?

「単位量あたりの大きさ」では、こみぐあいを比べる時に「1uあたりの人数」か「一人分の広さ」か、くらべる単位をそろえることが大切だと学んでいます。
速さをくらべるときにも、そのことを思い出させ、時間をそろえるとよいことに気づかせます。
ここでは1分間に なんm進むかをくらべるとよいことに気づくといいですね。
また、一定の距離を進むのにかかる時間をくらべることもあります。(マラソンや陸上競技の記録)

距離と時間の関係

進む距離を棒の長さで図にあらわすとこうなります

色をぬった部分が1分間に進む距離です。

図を見ると猫がおそいことは、なんとなくわかりますが、いのししと犬ではくらべにくいですね。

1.きまった時間に進む距離をくらべよう

そこで距離を時間で割って、くらべかたを「そろえる」ことが必要になってきます。

進んだ距離を時間(分)の数で割ると1分間に進む距離がわかることに気づかせます。これは分速です。
分速とは・・・1分間に進むきょり

※動物の進み方にはムラがあることに気づくお子さんもいると思いますので「平均」の考え方を思い出させます。

距離÷時間 を計算させます
※犬 1km=1000mに気づかせます。

式と答え
ねこ・・800÷5=160(m)
いぬ・・1000÷4=250(m)
いのしし・・920÷4=230(m)



1分間にいちばん長くすすむのは、いぬとなり、いぬがいちばん速いとわかります。
2番目はいのししですね。


1分間に進む道のりのことを「分速」(ふんそく)と言います。
表し方は 分速○○m や 分速○○km のように長さの前に「分速」という言葉をつけて使います。

そして、
1時間に進む道のりを「時速」(じそく)
1秒間に進む道のりを「秒速」(びょうそく)
といいます。

分速という言葉を使うと
◎ねこ・・・分速160m
◎いぬ・・・分速250m
◎いのしし・・・分速230m
となります。


同じ動物が1時間(60分)走ったら
◎ねこ・・・時速9600m(160x60)
◎いぬ・・・時速15000m(250x60)
◎いのしし・・・時速13800m(230x60)
ですが、
数字が大きいのでmではなくkmで表します
◎ねこ・・・時速9.6km
◎いぬ・・・時速15km
◎いのしし・・・時速13.8km


また、同じ動物を秒速で表すと
1秒は1分の60分の1ですから分速÷60で
◎ねこ・・・秒速およそ2.7m
◎いぬ・・・秒速およそ4.2m
◎いのしし・・・秒速およそ3.8m
となります(わりきれないので小数第二位を四捨五入しています)


いずれにしても距離をくらべるときは数字の大きい方が速いということになります。

2.きまった距離を進むのにかかる時間をくらべよう

次に、1kmすすむのに、かかった時間を くらべてみます。
時間÷距離の式になります
※ねこといのししはmをkmに直して計算します。
割りきれないときは、小数第3位を四捨五入させます。電卓を使ってもよいです。

時間÷距離を計算させます


 1km走るのにかかる時間
 ねこ・・・5÷0.8=およそ6.3(分)
 いぬ・・・4÷1=4(分)
 いのしし・・4÷0.92=およそ4.4(分)

同じ距離を少ない時間で走る方が早いので、やはり「いぬ→いのしし→ねこ」の順になります。

イラスト配布元

日常生活の中の「速さ」について

数字が小さい方が速いということはスポーツテストの50メートル走での記録を思い出させるとよくわかりますね。

一番速いのは けんた

速さを調べるのに、普通は、1時間あたり、1分あたり、1秒あたりの距離を比べることが多いですが、スポーツの大会では、かかった時間を比べることが多いということにも気づかせて下さい。

例 マラソンでは42.195kmをいちばん短い時間で走った人が1位です。


水泳でも、100mや50mを何秒で泳ぐか競い、いちばん短い時間で泳いだ人が1位ですね。


このようにかかった時間をくらべるときは数字の小さい方が速いということになります。

一方で、乗り物の速さを比べるときは、時速を使うことが多いです。
例 新幹線の速さ・・・時速220km
 自動車の速さ・・・時速60km など

イラスト配布元

一般に人が歩く速さは、時速4kmと考えられています。1kmを歩く時間は、1時間の4分の1なので15分ということになりますね。
覚えておくと初めての土地や旅行先などで役立ちます。
      

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