5年 単位量あたりの大きさ
子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版

この単元で学習すること

下のペンギンの部屋で「どの部屋がいちばん混み合っているのかな?2番目はどの部屋かな?」と問いかけます。
Aの部屋   Bの部屋   Cの部屋
  
 6で9羽   6で8羽  5で8羽

 4年生までは、長さや広さ、かさの大きさを比べる時は、必ず、比べる量の種類は1つでした。
 しかし、5年の「単位量あたりの大きさ」の勉強では、上の問題のように、こみぐあいを調べるためには、部屋の広さとペンギンのという2種類の量を くらべなければなりません。
 そこで、量を一つの種類にそろえて比べる勉強をします。
 ここが、5年生が理解しにくいところです。
そこで、次のように教えていきたいと思います。

1年の「長さくらべ」を思い出させて下さい。

 長さを比べるために端をそろえました。この考えをヒントにします。

なにかを比べる時には「そろえる」ということに気づかせましょう。

@単位量あたりの考え方の意味
A広さ()や人数、ガソリン(L)の量や走る道のり(km)などを例に、2つの量の割合で表される量の理解
B単位量あたりの考え方を使ったくらべ方や表し方(人口密度や速度など)
C生活場面で、単位量あたりの大きさの考え方を用いるよさ

教え方1  

下図のペンギンの部屋のこみぐあいの順番を考えることを通して、量を広さや数の単位にそろえて比べる考え方に気づかせます。

問題
下のペンギンの部屋で、こみあっている順番を考えましょう。

Aの部屋    

で9ひきいます

Bの部屋

で8ひきいます


Cの部屋

で8ひきいます

表にすると次のようになります。

   部屋の面積()  ペンギンの数(ひき)
 6  9
   6  8
 5  8

お子さんに予想させ、AとBの部屋のこみぐあいを比較させ、つぎにBとCの部屋のこみぐあいを比較させます。

1.AとBの部屋のこみぐあいを比べよう

Aの部屋 Bの部屋
   
 で9ひき で8ひき

 AとBの部屋の広さは同じで、ペンギンの数がAの部屋のほうが多いので、Aの部屋とBの部屋では、Aの部屋のほうがこんでいるとわかります

2.BとCの部屋のこみぐあいを比べよう

Bの部屋 Cの部屋
   
 で8ひき で8ひき

 BとCの部屋のペンギンの数は同じで、Cの部屋のほうが狭いのでBの部屋とCの部屋では、Cの部屋のほうがこんでいるとわかります。

3.AとCの部屋のこみぐあいをくらべよう

Aの部屋 Cの部屋
で9ひき で8ひき

面積かペンギンの数かどちらかをそろえることができません。   

方法1
ペンギンの数1ぴきあたりの面積で比べる
方法2
面積1あたりのペンギンの数で比べる

このことに気づかない時は、教えます。

方法1について
ペンギン1ぴきあたりの面積で比べる

(小数第2位まで求める)
Aは、6÷9=0.67 1ぴきあたり0.67
Bは、6÷8=0.75 1ぴきあたり0.75
Cは、5÷8=0.63 1ぴきあたり0.63

答え 
1ぴきあたりの面積は、C−A−Bの順でせまいので、こんでいる部屋は、C−A−Bの順です。


いちばん こみあっているCの部屋


つぎに こみあっているAの部屋


いちばん すいているBの部屋

方法2について
面積1あたりのペンギンの数で比べる

(小数第2位まで求める)
Aは、9÷6=1.5  1あたり1.5ひき
Bは、8÷6=約1.33 1あたり約1.3ひき
Cは、8÷5=1.6  1あたり1.6ひき

答え 
あたりのペンギンの数は、C−A−Bの順で多いので、こんでいる部屋は、C−A−Bの順です。さきのやり方と答えは同じです。

 

 こみぐあいは「1あたりのペンギンの数」や「1ぴきあたりの面積」のように、2つの量のうち、どちらか一方をそろえると比べることができます。
どちらをそろえても混み具合の順番は同じということに気づかせましょう。

練習問題2
 下の表の練習問題を使って、こみぐあいのしらべ方をおさらいします。

どちらの体育館がこんでいますか?

一人あたりの面積を比べる方法
A小 450÷45=10 1人あたり10
B小 560÷40=14 1人あたり14
答え
 1人あたりの面積は、A小学校の方がせまいので、A小学校のほうがこんでいる。

  

1あたりの人数を比べる方法
A小 45÷450=0.1  1あたり0.1人
B小 40÷560=0.07 1あたり0.07人

答え
 1あたりの人数は、A小学校の方が多いので、A小学校のほうがこんでいます。


どちらの方法でもA小学校の体育館の方がこんでいるということになります。

練習問題3
 2つの量のうち、どちらか一方をそろえると比べられるという考え方を使って、少ないガソリンでたくさん走る自動車はどちらかを比べます。

問題 
赤い車と青い車の自動車があります。
赤い車は、30Lのガソリンで600km走ります。

青い車は、50Lのガソリンで800km走ります。

何をどう比べるか考えさせます

@赤い車と青い車では、1Lあたりの道のりを多く走る車はどちらですか?


A赤い車と青い車では、1kmあたりのガソリンを多く使う車はどちらですか?

@1Lあたりで走れる道のりを調べる
赤い車 600÷30=20 1Lで20km走れる
青い車 800÷50=16 1Lで16km走れる

答え
 赤い車のほうが、1Lあたりで多く走れます。

A1km走るのに使うガソリンの量を調べる
赤い車 30÷600=0.05
1km走るのにガソリンを0.05L使う
青い車 50÷800=0.0625
1km走るのにガソリンを0.0625L使う

答え
 青い車のほうが、1km走るのにガソリンを多く使います。


ですから少ないガソリンでたくさん走れるのは赤い車です。



走る車のイラスト出典「動くイラストフリー素材」

練習問題4
 人口みつ度の問題を通して、1あたりの人数をくらべます。

問題
 下の表を見て、A市とB市では、面積1あたりの人口が多いのはどちらの市ですか

A市 500000÷800=625
     A市は、1あたり625人
B市 450000÷700=およそ643
     B市は、1あたりおよそ643人
答え B市のほうが、多い。

人口みつ度が高いのはB市です。

   

1あたりの人数を人口みつ度といいます。

 これからの勉強に役立ちますので覚えて聞いてもらうといいですね。
「人口みつ度って何?」とお子さんに問いかけて、正しく答えられたらほめてあげてください。

 

 単位量あたり大きさの問題で間違いが多いのは、せっかく計算ができても、その計算の結果が意味していることがわからなくなる場合です。

 そこで、下のように答えを確かめる教え方をすると、少しずつ理解が深まってきます。

(例−1)
 AとBの部屋の広さは同じで、ペンギンの数がAの部屋のほうが多いので、Aの部屋とBの部屋では、Aの部屋のほうがこんでいる。

(例−2)
1あたりの人数は、A小学校の方が多いので、A小学校のほうがこんでいる。

(例−3)
 青い車のほうが、1km走るのにガソリンを多く使うから赤い車の方が効率よく走る。

最後に
 「単位量あたりの大きさ」の勉強は難しいと感じるお子さんも多いと思います。お子さんから聞かれた時に上にあげたことを参考にしながら、教科書の練習問題に取り組むといいと思います。そして、少しずつ「単位量あたりの大きさ」の考え方に慣れてくると、これからの勉強がわかりやすくなります。

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【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。

「単位量あたりの大きさ」について

下の図を見せて、AとBの入れ物の鉛筆はどちらが多い?と聞きます。

A            B

   

 子どもは、Aは4本、Bは2本だから、Aのほうが多いと答えます。
 これまで子どもたちは、分離量や外延量という同種の量を学んできましたので、量の大・小の比較は容易でした。
 「単位量あたりの大きさ」の学習では、内包量を学習します。量における内包量の位置づけは、下図のようになっており、内包量は、異種の2つの量の割合を表しています。

 そこでこの単元指導では、次の3点を特に大切にしたいと思います。

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