平均身長平均気温
「平均」という言葉は、普段の生活で、テストの平均点や平均気温などで使ったりしていますので、子どもにとっては、なじみやすい言葉です。
「平均」の勉強のキーワードは「ならす」
「平均」は、「いくつかの数やジュースなどの量を合計を変えずにひとつひとつが同じ大きさになるように ならしたもの」ということをとらえさせれば、「平均」の勉強がわかりやすくなってきます。
@平均の意味
A平均の求め方とその工夫のしかた
B平均を使った長さのおよその求め方
C生活場面で用いる平均のよさ
平均の求め方1
大きさの違う3個のオレンジを絞って、そのオレンジジュースが、1個分では、どのくらいになるかを考えさせ、平均の意味と平均の求め方を気づかせます。
問題1
くまとうさぎとしかがオレンジをしぼったら
ジュースの量が少しずつちがいました。
平均すると何mLですか
それぞれ、オレンジジュースの量は
170mL 240mL 190mL
でした。
※mL(ミリリットル)がわからないお子さんには水のかさ(2年)を見せましょう
お子さんに考えたことを言わせて↓の動画を見ましょう。
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
オレンジジュースを全部合わせると170+240+190=600(合計)
1個分は、600÷3=200
答え 200mL・・・平均
オレンジジュースの全体量は変わらず、一人分の分量が同じになりましたね。これが「量をならす」という考え方、つまり「平均する」ということです。
グラフで考えると次のようになります
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
グラフの棒の長さを一番長いところから
短いところへ分けることによって
3本の長さを同じにしています。
決まった量の粘土を全部使って、同じ長さの棒を3本作るときも、長い方から切り取ったり、短い方にくっつけたりして同じ長さにすることを体験させるとよくわかります。
平均とは |
いくつかの数量を同じ大きさになるようにならしたものを それら数量の平均といいます。 平均=合計÷個数 |
声を出して覚える練習をすると、これからの勉強がわかりやすくなります。
また、実際に平均を求める場合は、割りきれない数になることが多いので、「4年 がい数」の勉強のおさらいも大切です。
平均の利用
「平均の利用」のひとつとして、歩はばを使って、建物の長さのはかる方法を考えさせます。
@太郎君が実際に10歩の距離を5回歩くと、以下のようになりました。
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 |
6.25m | 6.34m | 6.23m | 6.24m | 6.29m |
太郎君の10歩分の長さは、6.23mから6.34mと、ばらつきがあります。
これをならすと10歩分の長さの平均がわかります。
その長さを10で割れば、太郎君の1歩分の長さ(歩はば)がわかります。
太郎君の1歩分の長さ(歩はばの平均)は何mですか?
(6.25+6.34+6.23+6.24+6.29)÷5=6.27
これは10歩分の長さの平均なので、
1歩分は10で割ると
6.27÷10=0.627
0.627mは62.7cmなので
答え 62.7cm
1m=100cmを覚えているか確認しましょう。
A太郎君が校舎の長さを歩いてはかったら78歩でした。
校舎の長さはおよそ何mでしょう?
1歩分は62.7cmなので約63cmと考えて計算してみましょう。
(平均は、ばらつきのある数の中間の数なのでおよその数で計算していいことを理解させます)
式
1歩分×歩数=歩いた距離
63×78=4914(cm)
4914cmは、約49mと考えられます。
答え 校舎の長さは 約49m
※もっとわかりやすく約50mと答えてもいいでしょう(現実的です)
このように実際に巻き尺をあててはかれない大きな長さも、歩幅を使ってだいたいの長さがわかると便利だということに気づかせましょう。
実際に自分の歩幅の平均を求めて、それを使って自宅のまわりの長さを測らせると大変よい勉強になります。
保護者の方もいっしょにやってみて、正確な設計図との誤差を確かめてみるといいですね。
平均を求めるとき、割りきれずに小数になることが多いですが、小数点以下や小数第1位以下を四捨五入することも勉強になります。
そういうときに「およその数」「概数」の考え方が実際に役立つことを体験させると算数がおもしろくなります。
平均の勉強をしていると
◎( )を使った式の計算のおさらいができます
◎小数のわり算のおさらいができます
◎概数の考え方のおさらいができます
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(平均の求め方その2,平均の利用)
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