目次
1.単位量あたりの大きさ 1>2
2.速さ 1>2>3>4
3.通過算
4.旅人算(出会い算・追いかけ算)
※この内容は移行措置により6年生から移動しています。
新学習指導要領への移行措置について
【小学校の先生方への補足】
指導の一つの参考にしていただければと思います。
「速さ」の学習は、「量と測定」の領域の学習です。そこで、「量と測定」の系統を整理します。
「ながさ」・「 かさ」・「ひろさ」・「時間」・「こみぐあい」・「速さ」・いずれも「量と測定」の学習です。
「量と測定」の学習では、次のことを基本に学習します。
量を大きさを調べる時は、「直接比較」→「間接比較」→「任意単位の比較」→「普遍単位の比較」で学習します。
量の考え方をとらえさせるために、「量への着目」→「量の比較」→「量の測定」の学習の系統を大切にしています。
量には、保存性(量はなくならない)と加法性(量は加減ができる)があります。(直接的には、教えません)
このことをふまえ、「ながさ」・「 かさ」・「ひろさ」・と「こみぐあい」・「速さ」で扱う量は、とらえ方の違いがあります。
それは、量には、外延量と内包量があり、1年生から5年生までは、外延量で教えていますが、5年の「単位あたりの量」の学習の「部屋のこみぐあい」「道のりとガソリンの量」「人口密度」で初めて内包量を扱います。
外延量と内包量について、量は、分離量(個数)連続量 (長さ・広さ・かさ・時間など1年生から学習)の外延量と速さ・濃度密度など5年生以上で学習) の内包量に分けられることをとらえておきたいと思います。
その1
「速さ」は、「部屋のこみぐあい」・「道のりとガソリンの量」・「人口密度」のように、「異なった2つの量の割合」でとらえることのできる数量であることをとらえさせたいと思います。
その2
「速さ」の指導は、教科書の導入にあるような、「速さくらべ」から入ると子どもたちは、身近に感じわかりやすくなります。
教科書の中でも示しているように、「速さ」という量をどのように決めていくかが、考え方の中心になります。
その例として、1秒あたりに走る道のりで調べる方法。1メートル走るのに何秒かかったかで調べる方法などがあげられます。
その3
単位時間あたりに進む長さで表す方法として、1時間あたりに進んだ道のりとしての表し方を考えさせることを大切にしたいと思います。
そこで「速さ」の求め方の定義と関連させながら「時速」・「分速」・「秒速」の意味も教えたいと思います。
理解に時間がかかるお子さんには、速さの具体的な活用場面を想起させながら指導したいと思います。
その4
身のまわりで、速さの考えが使える場面はないかを考えさせることが大切と思います。
動物などの速さを扱うことや子ども達が遊んでいることが多い「ミニ四駆のレース」の場面に置き換えて考えさせてもよいと思います。
このことから身近な所、身近な場面での、道のり=速さ×時間をとらえさせたいと思います。
その5
「速さ」の問題は、自力で解決する意欲を高めることを大切にしたいと思います。
修学旅行の高速の標識を例に、バスの速度と、目的地までの道のりがわかったら、何時間でつくかと考えさせることができます。
修学旅行のバスの中が算数の時間になるかもしれません。
その6
「速さ」も、「単位量あたりの考え方」と同じということを理解させ、「速さ・道のり・時間」の関係をとらえさせるには、通過算の問題などの練習問題にとり組ませ、数的処理のよさを味わわせながら、思考力を伸ばすことを大切にしたいと思います。
最後に
この単元は、苦手と感じるお子さんが多い単元です。授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
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