分数のかけ算・わり算は、日常生活の中で、ひんぱんに使われることはありませんが、中学・高校の数学では、とても大切な計算です。
そこで、分数の計算ができるようになることも大切ですが、なぜそういう計算になるのかということも、しっかりとらえさせたいと思います。
以前の学習指導要領では、分数のかけ算を5年生で習っていましたが、新しい指導要領では6年で「分数×整数」「分数×分数」を習うことに変更されています。
5年算数の約分が理解できていないと進めません。理解不足の場合はこちらでおさらいさせましょう。「5年 約分」
さらに約分の理解には公約数の理解も必要です。お子さんの理解度に応じておさらいをしましょう。
@ 分数×整数の計算の意味
A 分数×分数の計算のしかた
B 逆数の意味と逆数の求め方
C 分数倍の意味と分数倍を使った割合の考え方、分数の積の大きさ
はじめに小数×整数(4年)のおさらいをさせましょう。
問題@4年のおさらいの問題
1dLで0.6ぬれるペンキがあります。
3dLでは、何ぬることができますか。
1dLでぬれる面積×ペンキの量=求める面積 と考えると
0.6×3=1.8となり
1dLでぬれる広さは1.8となります。
ここで小数0.6を分数に直すと
0.6= になることはすでに学習済みです。
→※5年分数と小数
したがって、
0.6×3の答えは
×3の答えと同じになる
ことに気づかせます。
つまり×3=1.8です
1.8を分数に直すとです
約分するとですね。
つまり×3=となるわけです。
他の計算でも分数×整数の計算には、次のきまりがあることが確かめられています。
実際の問題で確かめさせてみましょう。
0.8は、分数に直すと です。
すると下の問題Aは、どうなりますか。
問題A
1dLで ぬれるペンキがあります。
4dLでは 何ぬることができますか。
考え方は同じです。
1dLでぬれる面積×ペンキの量だから
式
×4=で 求めることができます。
答えは、下のアニメを見てください。
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
分数×整数の考え方をもとにして
分数×分数の計算のしかたに気づかせます。
このように が何個あるかと考えていくと答えが求められます。
するとその答えはちょうど、
かけられる数の分子(上)に整数をかけた数になっています。
言葉の式は
「1dLでぬれる広さ」×「ペンキの量」
=「ぬれる広さ」ですので
式と答えは次のようになります。
次の学習へ進む
(分数×分数の解き方、教え方)
ここで教える4つのこと
@ 分数×整数の計算の意味
↑このページ
↓次のページ
A 分数×分数の計算のしかた
↓その次のページ
B 逆数の意味と逆数の求め方
C 分数倍の意味と分数倍を使った割合の考え方、分数の積の大きさ
Copyright 2019 いっちに算数 All Rights Reserved