わり算は2けたの数でわる段階になると、とたんに難しくなります。ここでは、やさしい問題から順を追って、わり算の考え方を説明しながら、2けたでわるわり算の筆算の教え方を紹介しています。このページは教え方その2です。
教え方2-@
2けた÷2けたのわり算で、90÷20の時のように、商の見当づけをした筆算のしかたを教えますが、はじめに計算の意味を教えます。
計算方法だけを教えるのではなく「なぜ、そうなるか」を説明しましょう。
問題@
96枚のおり紙があります。これを1人32まいずつ分けると何人に分けられますか?
言葉の式
「全部の枚数」÷「一人分の枚数」=人数
式 96÷32=
答えの求め方
96を90とみて、32を30とみて、
90÷30の商の見当(けんとう)を3として、考えさせます。
動画を見せて96÷32 の
求め方に気づかせます
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
答え
下の図のようにひとり32枚ずつでわけると
3人に分けられます
たしかめの計算もさせます。
一人分×人数=元の枚数だから
32×3=96でもとの数になる
96÷32の求め方を理解したら、動画で筆算のしかたを教えます。
↓2けた÷2けたの筆算
くりかえしご覧下さい
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
2けたでわるわり算は、1けたでわるわり算と
同じように、たてる→かける→ひくと
同じ順序で計算することを教えます
2けた÷2けたのわり算であまりが出る場合
上の問題でおり紙が99まいのときは、どうなるか考えさせましょう。
式 99÷32
筆算
教え方
99÷32は100÷30に近いので
10÷3を予想させ、商は3を立てます。
32×3を100からひくと残りは3
この3はあまりです。
答え 3まいずつ分けられて3まいあまる
わりきれるときも、わりきれないときも筆算のやりかたは同じです。
つぎに3けたの数を2けたの数でわる場合の考え方と筆算のしかたを教えます。
例 175÷35
商が立つ位置が一の位になる場合と十の位になる場合がありますので、まずは「3けた÷2けたのわり算で、商が一の位に立つわり算」の考え方を教えます。
175枚のおり紙があります。これを35人に配ると、1人何まいになりますか?
言葉の式
全部の枚数÷人数=一人分
式 175÷35=
商がどの位に立つかの
見当づけをさせます
(170÷30と見ると
17÷3の見当付けができます)
動画を見せながら175÷35
の求め方に気づかせます
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
動画の説明
2けた÷1けたで見当をつけます。
175を17とみる
35を3とみる
5枚ずつ35人に配ることを予想します
すると元のわられる数175になるので
ちょうど一人5まいずつになります。
(2)見当をつけた商が大きすぎてわることができないときの考え方を教えます
175÷35では割りきれますが
180÷35では、どうなるか考えさせましょう。
答え↓
180を18とみて、35を3とみると
教え方
見当をつけた商が大きすぎたときは商の数を1つ減らして計算し直します。それでもひけないときは、もう一つ商を減らします。
元の数180と35×5の積の差があまりになります。
175÷35の求め方を理解したら
動画で筆算のしかたを教えます
3けた÷2けたの筆算↓わりきれる場合
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
動画の説明
わられる数□□■の□□と
わる数□■の□をくらべます
ポイント
とちゅうのかけ算でくり上がりの数を
右上に小さく書くと
まちがえにくくなります
3けた÷2けたの筆算↓わりきれない場合
180÷35の場合はこうなります↓
2けたでわるわり算は、1けたでわるわり算と
同じように、たてる→かける→ひくという
順序で計算することを教えます
途中のかけ算でくり上がりがあったり、ひき算でくり下がりがある場合に、計算違いをしやすいので、ひとつひとつをゆっくりていねいに行うよう、助言するとよいでしょう。
例えば 600÷20=30 のように3桁÷2桁のわり算で答えが2桁になる場合もあります。
割られる数の百の位の数字がわる数の十の位の数字より大きい場合です。
問題
350枚の折り紙を14人の子どもで分けます。
一人分は何枚になりますか。
言葉の式
折り紙の数÷人数=一人分の枚数
式
350÷14
筆算のしかた
わられる数の左側2けたの中にわる数が入っていることに注目させる
一けたで割るときと同じように
2×14の計算をしてひき算をする
35−28は7で残っている0を下におろす
70÷14を考える
7÷1 で7 だと大きすぎるので
6を立てると まだ大きすぎるので
5を立てると 5×14=70で割りきれる
結果の式と答え
式 350÷14=25
答え ひとり25まい
割りきれない場合も同様のやり方です。
例 352÷14
筆算
※3けた÷2けた や 4けた÷2けた で商が十の位、百の位に立つ場合もあります。
次のページでくわしく解説しています。
※また、商を立ててかけ算したら積が大きすぎてひけない場合の筆算についても次のページでくわしく解説しています。
@48÷4 | A324÷68 |
B523÷57 | C100÷25 |
D740÷24 | E 684÷34 |
解答
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次のページには、
B3けた(4けた)÷2けたの筆算や商の立て方
Cわり算の性質とその性質を使った計算の工夫
を掲載しています。
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