【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
「およそ」「約」「だいたい」「がい数」の意味が、生活に役立ったり、便利なことを知れば、授業の理解が進む単元です。
【導入の工夫から】
先生の発問→新聞では、正確な人数を書いてあるけど、テレビ放送では、およその人数を言っていたけど、どうしてかな?
【とらえさせたい考え方の一例】
新聞だと正確な人数がよくわかるけど、放送の時は、だいたいの数のほうがわかりやすい、早く伝わる、正確な人数は求めなくても様子がわかればいいね。
【単元全体のめあての一例】
〜人に、数を伝える時、場に応じた
わかりやすい、表し方を知ろう〜
単元のとらえかたとして、がい数は、わかりやすい・便利・早く伝わる・おおざっぱな内容をかんたんに知ることができることをとらえさせたいと思います。
【小学校の先生方への指導補足】
支援の仕方例
支援@
教え方1から、サッカーの入場者を2700人とした理由を考えさせたいと思います。そして、数直線を使った指導から、およその数を「がい数」という新しい言葉を教えたいと思います
支援A
数直線を使って、切り捨て、切り上げが便利であることをとらえさせると共に、動画アニメを使って視覚的にとらえさせたいと思います。
支援B
がい数を使って、もっと大きな数の表し方を理解させるためには、正確な人数ではなく、およその人数だからかえって、わかりやすいということをとらえさせたいと思います。
このとき
@ある位までのがい数
A上から2つまでのがい数
という表し方を子どもたちは難しく感じます。
そこで、具体的な位の数字を数直線の黒板で示して視覚的に、「〜に近い数はどこか」という考え方を持たせたいと思います。
同様に概数を表す範囲について「以上、未満、以下」を指導しますが、この考え方が便利であることをとらえさせたいと思います。
支援C
概数を使ったグラフは、見た目でわかりやすいことをとらえさせると同時に、特に目盛りの取り方について丁寧に指導をしたいと思います。そのために、縦軸や横軸の一目盛りの大きさをどうすればいいかを考えさせ、理解させることが大切です。
支援D
がい数の計算については、「がい数を使って買い物上手になろう」というめあてで、子どもたちに「買い物ごっこ」をさせる方法もあります。
子どもに値札をつけさせ、子ども達にがい数を使って買い物ごっこをさせると効果的です。予算内で、買い物ができれば合格にし、おもちゃのお札を使うとさらに効果的です。この活動を通して、がい数の便利さを実感させることができれば楽しく学べます。
最後に
算数の勉強は、正確な数字や計算が求められることが多いですが、この単元は、「およそ」や「だいたい」という数字の扱いになります。生活に結びつけた教材化が効果的です。
この単元を苦手に感じるお子さんのために、上記の支援の工夫が先生方の参考になれば幸いです。