この単元のページ構成
1.2けたでわるわり算の考え方
2.2けた÷2けた、3けた÷2けたの筆算
3.このページ(商の立て方)
※前のページには2けたでわるわり算の筆算のしかたが掲載されています。先に前のページをご覧下さい。
仮の商が大きすぎた時の筆算のしかた
3けた÷2けたのわり算で、見当をつけた商が大きすぎてひき算できないときは、商を1ずつ小さくして計算し直す筆算のしかたを教えます。
問題@
222÷37を筆算で求めましょう
見当をつけるとき22÷3と考えて商に7を立てると
37×7=259となり
答えが大きすぎて222からひけなくなります。
そこでもう一つ小さい6をたてて筆算すると
37×6=222なので
ちょうど割り切れます。
※見当をつけた数より1つ小さくしても計算できないときは、さらにもう一つ小さい数を立てます。割れるようになるまで1つずつ小さい数を立てて、計算をやり直します。
問題A
288÷36を筆算で求めましょう。
下の例では28÷3で9と考えると大きすぎたので一つ下の8を立てて計算し直しています。
3けたまたは4けた÷2けたの計算で、商が2けたまたは3けたになるわり算の筆算のしかたを教えます。
問題@
おり紙が552まいあります。これを24人で分けます。1人何まいになりますか?
このとき見当をつけるには、500÷20だから
50÷2と考えて、商は2けたになることに気づかせます。
そして、5の中に2は2つ入るので商の十の位に2を立てて筆算します。
式 552÷24=
途中の式
アニメを見てやりかたを覚えましょう。
↓3けた÷2けたで答えが2けたになるわり算
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
式 552÷24=23
答え 1人あたり23枚
わり算の筆算は、「たてる→かける→ひく」のくり返しで計算することを確かめさせます。
4けた÷2けたの筆算のしかたを教えます。
4316÷52を筆算で求めましょう。
答えが出たら、筆算のしかたをアニメでたしかめましょう
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
式 4316÷52=83
答え 83
3けた、4けた÷2けたの筆算で、まちがえやすい計算問題の練習をしましょう。
@462÷22 | A450÷23 |
B930÷46 | C850÷17 |
C2568÷12 | E6134÷25 |
商が等しい式を見て、わり算にどのような性質があるかを考えさせます。
「商」とは、わり算の答えのことです
問題
商が4になるわり算をさがし、どんな性質があるかを考えさせます。
上の式のようにわり算では、
わられる数とわる数に
同じ数をかけても商は変わりません
上の式のようにわり算では、
わられる数とわる数を
同じ数でわっても商は変わりません
このわり算の性質は、5・6年生の
小数や分数の勉強でよくでてきますので、
4年生で覚えておきましょう。
問題
わり算の性質を使って次の計算をしましょう。
@800÷200
A2100÷700
B15万÷3万
とき方と答え
@800÷200は、それぞれ100でわって
8÷2で、答えは4
A2100÷700は、それぞれ100でわって
21÷7で、答えは3
B15万÷3万は、それぞれ1万でわって
15÷3で、答えは5
2けたでわるわり算の筆算は、1けたでわるわり算の筆算と同じように、「たてる→かける→ひく」を基本にすると計算できます。
ただ、子どもたちが難しく感じるのは「商がどの位に立つかの見当づけ」と「仮の商の修正をすること」です。
また、計算の中に
・「わり算の答えの見当をつける」
・「仮の商でかけ算をする」
・「ひき算をする」
・「商が2けたならそれを2回くりかえす」
・「仮の商が大きすぎたらやり直す」
と、計算間違いをしやすい箇所が何カ所もあります。それで、やり方がわかっていても正解にたどり着けない子が多くなるのです。
そこで教科書にある基本の問題を丁寧に教え、その上で、仮の商の見当づけの練習をさせることが大切です。また、やり方があっているなら、単なる計算間違いですから、叱ったりせず、やり方をきちんと理解していることをおおいにほめてあげてください。
このことをふまえて、この単元の教え方を掲載してますので、お子さんと一緒に読んであげたり、算数アニメを見せながら説明していくとわかりやすくなります。
また教科書の練習問題に何度も取り組んでおくと、これからの勉強に生かすことができます。そうして、少しずつ基礎を身につけさせていただければと思います。
わり算の筆算(2けた)その1へ
わり算の筆算(2けた)その2へ
【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
「わり算」を苦手と感じるお子さんがいますので、指導の系統を整理しておきます。
3年
○除法の意味と式
○乗法と除法の関係
○余りのある除法
○九九の1回適用
4年
○÷1位数で、商が何十、何百
○2位数÷1位数
○÷何十で、商が1位数
○(あまりがある場合も含む)
○(2,3位数)÷1位数
○(4位数)÷(2,3位数)
○(小数)÷(1位数)
○(小数)÷(1,2位数)
5年
○(小数)÷(小数)
○商を四捨五入で求める
○包含徐の時の余り
○(分数)÷(整数)
6年
○(分数)÷(分数)
○逆数の意味
○混合計算
【1けた、2けたでわるわり算の筆算の指導で大切にしたいこと】
○わり算の筆算は、「たてる かける ひく」の基本の繰り返し練習が大切です。
○何十でわるわり算は、10円玉の模型で操作活動を仕組むと効果的です
・80÷20の計算は、8÷2の考え方を元にします
・120÷20の計算は、12÷2の考え方を元にします
そのために、10円玉の模型と図と式を関連させて理解させるといいでしょう 。
○4年の「あまりのあるわり算」も、確かめ算を仕組むとわかりやすくなります。
そのために、10円玉の模型図であまりを確かめさせ、○○円があまりであることに気づかせます
そして「わる数×商+あまり=わられる数」と、確かめ算でとらえさせます。
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