【小学校の先生方への補足】
つづき
〜たし算とひき算の筆算の指導について〜
過程1
100を単位とする数のたし算、ひき算の意味をとらえさせます。
過程2
100を単位とした「たし算」のしかたをとらえさせます。
【指導の例】
過程3
100を単位とした「ひき算」のしかたをとらえさせます。
【指導の例】
〜3位数のたし算の筆算のポイントは、
筆算の違いをとらえさせることです〜
繰り上がりがないたし算
繰り上がりが、一の位であるたし算
繰り上がりが、十の位であるたし算
繰り上がりが、2回以上あるたし算
〜楽しい授業にするために、2位数同士の加減算を使って、3位数の加減算ができないかの投げかけを大切にしたいと思います〜
主体的な学びにするために、既習学習の2位数同士の加減算のおさらいを活用しながら、3位数の加減算を考えさせていく方法も大切にしたいと思います。
そのためには@めあてづくりA見通しB解決の時間の確保C交流活動の工夫を大切にしたいと思います。
〜3位数のひき算で大切にしたいこと〜
その1
3位数のひき算の筆算では、特に、下記の筆算の違いを留意したいと思います。
繰り下がりが一の位であるひき算
繰り下がりが十の位であるひき算
繰り下がりが2回以上あるひき算
十の位が0のひき算
その2
十の位が0のひき算で、理解に時間がかかるときの指導
上の計算のように、被減数に空位の0が入る場合は、一の位がひけなくて、十の位から借りたくても、十の位が0で困ります。
この時は、十の位がないのではなくて、十が40こあること。そのために、十を一つ借りて十が39こと考えて、答えを出すことを指導したいと思います。
その3
4けたの加減算の筆算のしかたも、3けたと同じ方法であることをとらえさせます。
4けたの計算例
3位数のひき算の筆算と同じように、けた数が大きくなっても、位をそろえて、一の位から順に計算することを指導したいと思います。
〜3位数の加減算の筆算の考え方は、「位取り掲示板」や「数え棒」で視覚的にとらえさせたいと思います〜
3位数のたし算・ひき算の筆算のアルゴリズムを、位取り掲示版を使って視覚的にとらえさせています。
例 157+237の考え方
百の位↓ 十の位↓ 一の位↓
位取り掲示版や数え棒の活用を通して、10進位取りの考え方をとらえさせたいと思います。
最後に
3位数のたし算・ひき算の文章題を子どもに作らせる時は、1年生で学習した「たし算」「ひき算」の意味を再度、意識させておくと効果的です。
たし算には、「ふえる」と「あわせる」の意味があります。
「ふえる」→最初にある数のものがあって、時間がたつことにより、後でまたある数のものが、一緒になるという考え
「あわせる」→2つのものが、同時に存在し、それが一緒になるという考えです。
ひき算には、「へる」という場合と「違いを求める」という意味があります。
「へる」の場合は→初めにある数ののものがあって、時間がたつことにより、そのものがが減って、そこにあるものが、残るという考えです。
「違いを求める」の場合は→2つのものが、同時に存在し、その数を比較するという場合です。
先生方の授業づくりや研究授業の構想やまとめの参考になれば幸いです。
Copyright 2019 いっちに算数 All Rights Reserved