日本の昔の算数(和算)には、つるかめ算という算数の解き方考え方がありました。2種類のものの個数はわからないが、総数や条件などから推測して個数を求める問題です。(例えばつるとかめの総数はわかっていて、足の本数の違いから、つるとかめの個数を求める問題など)
中学で学ぶ連立方程式を使えば簡単に求められる答えですが、小学生が解くときは表を書いて変化の様子からきまりを見つけて解きます。
東京書籍の教科書では、6年の最後の「算数卒業旅行」の中で紹介されています。以前の啓林館の教科書では「変わり方を調べて」の単元で扱われていました。
ここでは、啓林館版の問題に似た問題を扱いながら、解き方教え方を紹介します。
【小学校の先生方への補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
この単元は、「2つの変化する数量の変わり方に目をつけ、その和や差に着目して問題を解決すること」をねらいとしています。そこで、下記のことを身につけることを観点別目標としています。
「変わり方を調べて」の観点別目標
◎ 2つの数量の変化の様子を表に表して、きまりをみつけようとすること
◎ 表から変化の様子をよみとり、変化のきまりを考えること
◎ 2つの数量を変化させて、和や差に着目し、きまりをみつけて問題を解決すること
◎ 表に示された2つの数量の和や差の意味を理解すること
表を作成して考えますが、「表の項目をどうするか」で、わからなくなる子どももいます。
授業で工夫するとよいこと
くふう1
表を作るとき、問題文の中で、「わかっていること」、「求めたいこと」をもとに、「表の項目」をとらえさせると わかりやすくなります。
くふう2
120円のカードは、最初0枚、100円のカードは、最初は、50枚とするところが、わかりにくいところですが、授業の途中や最後に、繰り返し説明していくと、表の作成の意図が理解しやすくなります。
理解に時間がかかる子どもには、問題の解き方を図で表し、パターン化するのも一方法です。
【問題の解き方のパターン化の例】
上の解き方のパターンの補足↓
◎ 最初から、式で考えるのではなく、表にしながら、計算式を考えさせることが、わかりやすくなる秘訣です。
先生方の授業づくりや研究授業の参考にしていただければと思います。
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