【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の参考にしていただければ幸いです。
このことをふまえて、教科書では、分数×整数は、単位分数のいくつ分という既習内容を使って、言葉の式で考えさせています。
そのために、1デシリットルでぬれる面積×ペンキの量=ぬれる面積 という考え方を子どもにとらえさせるために、数直線を使って説明できるようにしています。
そこで、実際の面積を求める場面では、面積図を使っていますので、視覚的にわかりやすいと思います。算数アニメも、おおむね子どもたちが理解できる範囲の提示時間を考えていますが、先生方が教える時の提示のしかた、タイミングのとり方が大切であると思います。理解しにくいときは、くり返し見せて下さい。
また、授業では、数直線や面積図をノートにかかせることを大切にしたいと思いますが、時間がかかりますので、あらかじめ数直線や面積図のワークシートを準備しておくと効果的です。
子どもによっては、すぐに面積図で考える方法をみつけることがありますが、友達に説明するには、どうしたらいいかを考えさせたいと思います。
この面積図を使った考え方は分数÷分数の意味をとらえさせる時にも有効です。
【分数のかけ算は「分母どうし、分子どうしをかける」ことを大切にしながら】
分数のかけ算のしかたをが理解できたら、計算練習の充実を図りたいと思います。この時、ただ計算に取り組むのではなく、分数のかけ算の意味を考えたり、いろいろな計算をしたりしながら、分数のかけ算の理解を深めることができればと思います。
同時に、
@整数×分数、分数×整数の計算
A帯分数を含む計算
B途中で約分する計算
は、数学では欠かせない計算です。
また、逆数は、分数のわり算の学習で必要です。
この単元で基礎をしっかり身につけさせることが重要です。
最後の「積の大きさ」は、子どもが理解しにくいところで、間違いも多いところです。
以前は、「割合を表す分数」、「いろいろな量を表す分数」の後に配列されていましたが、今回は改善され、5年生で、小数のかけ算で学習しています。
1より小さい分数をかけると、積はかけられる数より小さくなることをとらえさせたいと思います。
この後いよいよ、「分数÷分数」の指導に入っていきますので、この単元の内容をしっかりおさえておくことが大切だと思います。
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