このページは以下のページのつづきです。
先に↓こちらをご覧下さい。
@割合の意味と割合を求める問題の解き方
A割合の考え方で比べる量を求める問題の解き方
B割合の考え方でもとにする量を求める問題の解き方
C百分率%の意味と百分率を使った問題の解き方
D帯グラフ・円グラフの読み方と書き方
ここではDについて教え方を説明しています
教え方4-@
帯グラフと円グラフの意味を教え、それぞれのグラフのよみかたをとらえさせます。
問題
下のグラフは、他地域から、東京23区への通勤・通学者数の割合を表したものです。それぞれの地域から、何%の人が、通勤・通学していますか?
出典 東京都総務局統計部
神奈川県からは、28.9%
埼玉県からは、27.8%
千葉県からは、23.5%
茨城県からは、2.1%
都内市町村部からは、17.7%
の人が東京23区内に通勤しています。
上のように長方形を区切って、割合を
表したグラフを帯グラフ(おびぐらふ)といいます
下は、同じ内容を円形のグラフで表したものです。
出典 東京都総務局統計部
上のグラフのように全体を円で表し、半径で区切っておうぎ形の大きさで割合を表したグラフを円グラフといいます。
帯グラフと円グラフのよさは、全体と部分の割合、
部分と部分の割合が見てわかりやすいことです。
教え方4-A
帯グラフと円グラフのかきかたを算数アニメを見せながら教えます。
問題例
円グラフの書き方 動画
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
動画の一部を抜粋すると下のような順序で円グラフを書きます
1.人数÷全体人数で%を出す
2.360度に%をかけて角度を出す
3.角度の大きい順に並び替える
4.0度から順に角度を決めていく
5.全部の角度を書き込んでいく
6.人数と表題を書き込む
正しく書けたらたくさんほめてあげましょう
帯グラフの書き方 動画
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
動画の一部の抜粋して、帯グラフの書き方を説明しています↓
1.人数を%に直すまでは円グラフと同じです
2.方眼紙に1めもり1として100までかける帯を書く
3.大きい順に項目を並べ替えて、帯に書き入れていく
↓
4.%と表題を書き入れる
正しく書けたらたくさんほめてあげましょう
円グラフ・帯グラフの書き方のポイント
〇 グラフの中で、各部分が全体の何%になるかを求めます。
○ 全体の合計が100%にならない時もあるので、その時は一番大きい部分を変えて100%になるようにします。
○ 100等分した目もりのグラフ用紙を使って、各部分をそれぞれの百分率にあわせて区切ります。
○ 円グラフでは、真上から右まわりに、百分率の大きい順に区切ります。帯グラフでは、左から大きい順に区切ります。
○ 「その他」は、円・帯グラフの両方とも、一番最後にかきます。
教え方4-B
割合を示したグラフを用いて、資料の特徴の調べ方を考えさせます。
漁業にたずさわる人の数のグループ別の割合
1983年から2003年の変化
グラフから気づいたことを言いましょう
(出典:文科省6年学力調査問題)
解答例
○「男性15歳から39歳」の漁業にたずさわる人の数の割合が年々減っている。
○「男性60歳〜」の漁業にたずさわる人の数の割合が、1983年にくらべて2003年は、2倍よりも増えている。
○2003年では男性60歳以上の割合が一番多い。
○2003年では、男性15歳〜39歳より女性の割合の方が多い。
この問題では、次のことをみています。
○帯グラフの項目ごとの帯の長さが、その項目の全体に対する割合を表している
○項目間の割合を比較してとらえている
○年ごとの変化がグラフで見るとわかりやすい
グラフの特徴をとらえていくには、身の回りにある割合のグラフを示しながら、必要な情報を取捨選択する機会をつくってあげると理解が深まります。特に社会科の授業では円グラフ帯グラフがよく出てきます。資料を正しく読み取る力をつけることが大切です。
教え方5-@
問題文を通して、もとにする量の何倍にあたるかをとらえながら、2つ量の和や差にあたる大きさの求め方を教えます。
問題@
定価15000円の自転車を、20%引きで買いました。
代金はいくらですか?
関係図は下のようになります
20%引きというのは、そのままの値段100%から20%を引いた割合をかけて売るという意味です。
だから100−20=80(%)つまり定価の0.8倍ということです。
値引きの金額を求めて定価から引く式
値引きの金額15000×0.2=3000円
代金は→15000-3000=12000円
答え 自転車の代金は12000円
2割引を0.8倍と考えた式
15000×(1-0.2)=15000×0.8
=12000
答え 自転車の代金は12000円
どちらも正解ですが、1つの式のほうが計算がはやくできますね。
問題A
1袋100グラム入っている砂糖が、20%増しで売っています。砂糖は何グラム入っていますか?
関係図は下のようになります
20%増しというのは、元の重さを100%とすると
100+20=120%ということでもとの1.2倍ということです。
増した分を元の重さに加えた式
増えた砂糖の重さ100×0.2=20グラム
全体の重さは→100+20=120グラム
答え 砂糖の重さ 120グラム
1.2倍と考え一つの式にまとめた式
100×(1+0.2)=100×1.2=120
答え 砂糖の重さ 120グラム
この場合も1つの式でまとめた方が計算は速いですね。
教え方5-A
問題文を通して、全体を1として、割合の積を考えて、答えを求める方法を教えます。
問題@
定価10000円のゲームソフトを10%引きして、さらに、20%引きにすると代金はいくらになりますか?
関係図は下のようになります
式
10000×(1-0.1)×(1-0.2)
=10000×0.9×0.8
=1000×0.72=7200
答え 代金は7200円
一つの式で考えなくても、順々に
計算することも教えたいと思います
式
10000×(1-0.1
=10000×0.9=9000 最初のねだん
9000×(1-0.2)
=9000×0.8=7200 2回目のねだん
答え 代金は7200円
練習問題に取り組んでみましょう
答えあわせをしましょう
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次のページには、下記のことを掲載しています。
○ 「割合」の指導のポイント
○ 「百分率」の指導のポイント
○ 「歩合」の指導のポイント
○ 「帯グラフ」・「円グラフ」の指導のポイント
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