約数と公約数と最大公約数の意味とそのみつけ方を教えます。
@12の約数の意味とみつけ方
問題
12このあめを何人かの子どもに同じ数ずつわけます。あまりがでないように分けられるのは、子どもの人数が何人のときですか?
考え方
人数が1人のときから12人のときまで順にしらべていくと下のような表になりました。
子どもの数が1人 2人 4人 6人 12人のとき あめは あまらずにくばれます。
このように整数をわりきることができる数を
「約数」(やくすう)といいます。
12の約数・・・1.2.3.4.6.12
15の約数・・・1.3.5.15
18の約数・・・1.2.3.6.9.18
約数はかぎりがあります。そして、1とその数自身がかならずふくまれます。
1とその数以外に約数がない整数を素数(そすう)といいます。(1は、素数にふくまれません)
※素数の教え方は、この後で説明します。
A公約数の意味とみつけ方
12と18の公約数をみつけます
ふつうの見つけ方は、下の方法です。
12の約数→1 2 3 4 6 12
18の約数→1 2 3 6 9 18
12と18の公約数は、1 2 3 6となります。
もっと簡単な見つけ方は、12の約数の中から、18の約数をみつける方法です。
12の約数→1 2 3 4 6 12
2つの数のうち小さい方の約数から、もう片方の数の約数にもなっているものを見つけます。
B最大公約数の意味と見つけ方
12と18の公約数は、1 2 3 6でしたが、公約数のうち、いちばん大きい数を最大公約数といいます。12と18の最大公約数は6です。
最大公約数の見つけ方は、公約数でいちばん大きい数をさがします。
2つの数があり、両方の数の約数になっている数を「公約数(こうやくすう)」といいます。
公約数の中でいちばん大きい数を「最大公約数」といいます。
約数、公約数、最大公約数は、分数のたし算・ひき算でよく使う言葉ですので、しっかり覚えておきましょう。
教科書には、約数、公約数、最大公約数のみつけ方の練習問題がありますから、練習すると効果的です。
このページの最後にも練習問題を載せてあります。
素数(そすう)について教えます。
下の数の約数を書き出させます。
12 35 11 17 22
下のようにかんたんな表を作って書かせてみましょう
約数 | |
12 | |
35 | |
11 | |
17 | |
22 |
答え合わせをさせます
約数 | |
12 | 1,2,3,4,6,12 |
35 | 1,5,7,35 |
11 | 1,11 |
17 | 1,17 |
22 | 1,2,11,22 |
すると、11や17は、1とその数自体にしか約数がないことに気がつくでしょう。
このような数を「素数」(そすう)と言います。
1から20までの数の中で素数はどれでしょう。
全部見つけさせます。
答えは、下の赤い○をつけた数です。
全部で8こあります。
この中で1は約数が1つだけですから素数ではありません。
そのほかの素数は、1とその数自身の2つ約数があります。それ以外の数では割りきれない数です。
上の表の中で、○がついていない数は、必ず3つ以上の約数があります。
例えば、8は1.2.4.8と4この約数があります。
【1】
ビスケットが20まい、チョコレートが30こあります。それぞれ同じ数ずつお皿に入れてくばります。
ビスケットとチョコレートがあまらないように、できるだけ多くの人にくばりたいと思います。何人にくばれますか。
また、そのとき一人分はビスケット何個とチョコレート何個になりますか。
考え方
ビスケット20まいの約数
1.2.4.5.10.20
チョコレート30この約数
1.2.3.5.6.10.15.30
20と30の最大公約数は、10だから
10人の人に配れると考えられる。
そのとき 20÷10=2でビスケットは2まい。30÷10=3でチョコレートは3個になる。
答え 10人の人にあまりなく配ることができて、一人分はビスケット2枚、チョコレート3個
【2】
表に公約数や最小公倍数を書き入れましょう。
【2】答え
「整数の性質」の理解を深めながら、約数や倍数の意味を理解させることを大切にしたいと思います。
また、公倍数・公約数は、この後の分母が違う分数のたし算とひき算の学習で大切になりますので、ここでしっかり基礎を身につけることができればと思います。
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