4年算数 図を使って考えよう
ちがいに目をつけて
(和差算)
子どもの学習支援 by いっちに算数

 いわゆる「和差算」と呼ばれる算数問題です。とくべつな計算ではなく、たし算ひき算かけ算わり算の基本的な計算だけを使って、文章問題に合う答えを 図を書いて見つける算数の考え方です。中学受験では、ときどき出題される問題形式です。

例えば 
「5mの長さのリボンを姉と妹で分ける時、
姉が60cm長くなるように切るには、どうしたらいいか

などのように「和」と「差」がわかっていて、それぞれの数を求める問題の解き方を考えさせるなどの問題を扱います。

教え方1

まず、10cmの長さのひもか紙テープ、細長く切った紙を用意します。


お子さんに次の問いかけをします
@「半分の長さにするには、どこで切ればいい?」
お子さんはこう答えるでしょう

「2つに折ったらいいよ」
 
紙テープを2つ折りして広げたら、折り目のついたところが半分の長さになることをお子さんは理解していると思います。

A「では、片方が2cm長くなるように切るには、どこで切ればいいの?」
するとわからなくなるお子さんもいるでしょう。
下のようにヒントを出すとわかりやすくなります。


「2cmずらして折り曲げればいいね」
「6cmと4cmになったよ」
「全体の長さは変わらないね」

上の実験をしたあとでつぎの問題を考えさせます。

教え方2

問題
「5mの長さのリボンを姉と妹で分ける時、
姉が60cm長くなるように切るには、どうしたらいいですか

※5m=500cm


ここで「教え方1」の実験を思い出させて図を書かせます。


そして、実験の時のように線分を1本の線に広げると下のようになることを理解させます。



上の図の○の長さをもとめれば、妹のリボンの長さがわかり、姉はそれに60をたせばよいことに気づかせます。

式 500−60=440
  440÷2=220・・・妹の分
  220+60=280・・・姉の分

答え 妹 2m20cm 姉 2m80cm


たしかめ 220+280=500
こういう問題では、たしかめの計算をして問題文の設定にあっているかを確認させましょう。

※60cmを0.6mと考えた場合は下のようになります
5−0.6=4.4
4.4÷2=2.2
2.2+0.6=2.8  答え   妹2.2m 姉2.8m 

 

教え方3

つぎにリボンではなく、人数やお金などの不連続な数を使う問題を図を書いて考えさせます。

 校庭に男子と女子あわせて100人の子どもがいます。男子は女子より4人多くいます。
 男子と女子の人数を答えましょう。

下のような図を書ければいいですね。


式 100−4=96
  96÷2=48・・・女子
  48+4=52・・・男子

たしかめ 48+52=100
     52−48=4
     問題に合っている

答え 女子48人 男子52人

教え方4

3つの数の和と差がわかっているときもそれぞれの数値を求めることができます。

問題
3つのケーキのねだんは10円ずつちがいます
 B



A→B→Cの順に10円ずつ高く、3つのねだんの合計は1020円です。
A,B,Cのケーキのねだんはいくらですか。

下のような線分図が書ければいいですね。
   


広げた線分図はこうなりますね


式と答えを考えさせた後で答え合わせをしましょう


式 1020−(10+20)=990
  990÷3=330 ・・・A
      330+10=340・・・B
  340+10=350・・・C


たしかめ 330+340+350=1020
     問題に合う

答え A330円 B340円 C350円

保護者の方へ

 これまでにも図を書いて考え方を整理する学習をしてきています。図を書くのが苦手なお子さんには、以下の単元をおさらいさせてみましょう。
1年 図を使って考えよう(たすのかなひくのかな)
1年 ものと人の数
2年 図を書いて考えよう(かくれた数)
3年 図を書いて考えよう(間の数)

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