@ あまりのあるわり算の意味
A あまりのあるわり算の計算のしかた
B あまりのあるわり算のたしかめのしかた
C 文章問題の答えの出し方
このページでは@ABについて説明しています。Cは次のページです。
最初に3年の1学期に勉強した「わり算」をふりかえらせましょう。
→「わり算のふりかえり」
生活場面での問題を通して、あまりのあるわり算の意味を教えます。
問題
アイスを1人3個ずつ分けます。
アイス10個では、何人に分けられますか?
動画作成協力 動くイラストフリー素材
式 10÷3=3あまり1
こたえ 3人に くばれて、1個あまる
アイスが1個あまったね
わり算には、こんなふうにあまりが出る答えもあります。大切なこと ◎9÷3=3のようにあまりがないときは、「わりきれる」と言います。 ◎10÷3=3あまり1のように、あまりがある時は 「わりきれない」と言います。 |
↓は わりきれないわり算 の例です。
4÷3=1あまり1
17÷5=3あまり2
(例 12÷4は4のだんで九九の答えが12になるものは4×3だから、12÷4=3)
例 17÷5を考えると、5のだんの15が17に近くて17より小さい数です。
↓5のだんの九九の表
だから 5×3の九九を使って
答え 3 を予想し、
5×3=15を 17からひいて
あまり2 とします。
答え 3あまり2
九九の表では、答えの数字と数字の間にある数は、わりきれない数です。
たとえば↓3のだんの16や17は、それより小さくて九九の答えにある数をてがかりにします。
例 17÷3 の考え方
【1】3のだんの九九を「3×1が3」から順に言って、17より小さくて一番近い答えを探す。
→3×5=15 が見つかる
→5が 答えになる
【2】17−15を考える
→17−15=2
→2があまりになる
【3】答えを書く
→17÷3=5あまり2
まとめると
【1】わる数の九九を1から順に言う
【2】わられる数より小さくて近い数を見つける (わる数×□の□を見つける)
【3】わられる数からその数を引く(△)
【4】□が答えで△があまり
あまりのある割り算はすべて↑の順序で考えます。慣れてきたら、九九を「×1」から言わなくても近い数の九九を言ってみつけられるようになります。
ですが、九九の暗記に不安があるお子さんは、×1から順に言わせた方がまちがえません。
あまりのあるわり算は手順が多いので、なれるまでまちがえやすくなります。そこで↓の動画のように思考の途中経過を鉛筆で問題の下に小さく書き込むと目で見て思考が確かめられるので間違いが減ります。
17÷3を例にやりかたを説明する動画↓
こうして途中の考え方を残しておくと、答えが間違ったとき、親がどの手順でまちがえているのかがわかり、教えやすいです。
たとえば↓の例では、かけ算の九九の選び方がまちがっています。
↓の例では3のだんでも17より小さすぎる九九を選んでしまっています。
↓の例では、九九は正しいけれど答えがちがうのであまりがちがう答えになってしまっています。
他にも最後のひき算でまちがえたりすることもあります。
正しいやりかた↓
以上のように思考の経過を問題に書き込ませると間違いを減らしたり、親がこどものつまづきに気づきなりやすくなるので便利です。
また、あまりのあるわり算では、下のように「たしかめ算」をする習慣をつけさせておくと自分で間違いに気づけるようになります。
【あまりのあるわり算とたしかめの式】
下のような関係があります
たとえば 17÷3=5あまり2の場合は
3×5+2=17となります。
↓のような関係です。
あまりのある割り算の計算は、かならずたしかめの計算をするように習慣づけると 間違いに自分で気づけるようになります。また、割り算とかけ算の関係もわかってきます。
お子さんに確かめましょう。
※ わり算の答えを出す時は、九九を使って考えると答えが出しやすいことが理解できましたか。
※ あまりのある割り算の手順に慣れましたか。
※ わり算のあまりは、いつもわる数より小さいことに気づきましたか。
そのためには、おかしやお金など実物を使ってあまりのあるわり算を教えるとわかりやすくなります。
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