下の問題を考えさせましょう
道に木が8mおきに7本ならんでいます。
1番目の木のところから7番目の木のところまで走ったら、何m走ったことになりますか。
教え方
問題の中に出てくる数字は、8と7です。
ですから、単純に8×7で56mと答えるお子さんがいます。
しかし、絵を見てわかるように木と木の間の数は6です。7より1少ない数です。
間の数は6だから 8×6で48mが正解です。
このように、問題文を読んだだけで答えをもとめようとすると まちがえることがあります。
問題の意味をとらえて図を書くとまちがえにくくなります。
正確な図でなくてもいいので、おおざっぱな図を書いて考える習慣をつけましょう。
下の絵を見せて問題を考えさせましょう
丸い池のまわりに木が5mおきに8本立っています。
この池のまわりを1周したら、何m走ったことになりますか。
ここで「また、間の数だから8より1少ない7を5にかけて 5×7 」と考えると まちがえます。
簡単な図を書かせるとわかります。
今度は木の本数と間の数は同じです。
ですから、式は 5×8で40mが正解です。
上のようなもようの布があります。
赤い点の間は3cmずつはなれています。
【1】一番左の赤い点から一番右の赤い点までの長さは、何cmですか。
【2】一番左の赤い点から外がわの点をたどってぐるっと1周してもとの点までつないだら、その線の長さは、何cmになりますか。
ヒント↓
答え
【1】赤い点は8こですが、間の数は7つなので
式 3×7=21 答え 21cm
【2】間の数と点の数は同じなので18。
式 点の数
8+1+8+1=18
(8×2+2でもよい)
3×18=54 答え 54cm
校庭にゼッケンをつけた子どもが2mおきにたてにならんでいます。
1番目の子は1番のゼッケンをつけています。
2番目の子は2番のゼッケンをつけています。
子どもの列の最後までのきょりは18mです。
【1】一番うしろの子は、何番のゼッケンをつけていますか。
【2】6番のゼッケンをつけた子は、前から何mの位置にいますか。
お子さんに考えと答えを言わせます
答え
【1】子どもと子どもの間は、2mで、最後の子どもまでのきょりは18mなので
18÷2=9
これは間の数です。
子どもは間の数より1つ多いので、最後の子どもがつけているゼッケンは 10番です。
式 18÷2=9 9+1=10 答え 10番
【2】6番のゼッケンをつけた子は、前から6番目に立っていますが、その間は5つです。
ですから
式 6−1=5 2×5=10 答え 10m
このような問題も文章だけ見て考えるより、図を書いた方が正確な答えを出しやすくなります。
お子さんにかんたんな図を書かせてみましょう。
正確さは気にせず、問題文の意味が正しくとらえられていたら、ほめてあげましょう。
上のような問題は、昔は「植木算」と呼ばれていました。「何番目」と「間の数」は常に1つずれがあります。しかし、丸い池の問題のように最初と最後が重なると1番目と最終番目が同じところにあるので間の数と何番目は同じになります。
例えば1世紀2世紀・・・などの言い方もこれに似ています。
○世紀は、その数字より一つ前の100年間を言いますが、例えば20世紀は1901年から2000年までというふうになりますので、少しちがいます。
また、人が亡くなると年忌法要を営みますが、三回忌、七回忌などは、死後3年経ったという意味ではなく、これから死後3年目を迎えるときに行います。
しかし、一周忌だけは、満1年のときに行うので
一周忌という言い方をします。
このような事例も「間の数」と「何番目」の数学的意味を理解しておくとよくわかりますね。
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