大人には簡単な「たし算」でも、1年生には、計算の方法だけでなく、「なぜ、くりあがるのか」を理解させることを大切にしたいと思います。
最初に、たし算の場面の実物の絵を見せて、それから、ブロックにおきかえて、計算のしかたを数字を使った式にして、教えるとわかりやすくなります。そして、ヒント場面や学習の振り返りで、算数アニメをみせると、さらにわかりやすくなります。
@1けた+1けたのくり上がりあるたし算の考え方
Aたして10になる(10の補数)ために、たす数やたされる数を分ける考え方
A1けた+1けたのくり上がりあるたし算の計算のしかた
C生活場面に用いるくり上がりのあるたし算のよさ
@ たす数をわけて考える方法
8+7=8+(2+5)=(8+2)+5=10+5=15
A たされる数をわけて考える方法
8+7=(3+5)+7=5+(7+3)=5+10=15
B たされる数もたす数も わけて考える方法
8+7=(5+3)+(5+2)=(5+5)+(3+2)=10+5=15
C 8から一つずつ数えたしていく方法
こどもはこのような方法で8+7を考えています。
このことをふまえて、くり上がりのあるたし算を、次のように教えていきたいと思います。
1学期のたし算を忘れている時は、ふりかえりのリンク先で教えるとわかりやすくなります。
@たし算の意味(あわせる)(くりあがりなし)
Aたし算の意味(ふえる)(くりあがりなし)
Bたし算の計算(くりあがりなし)
「いくつといくつ」の学習の
「10はいくつといくつ」が、とくにたいせつです。
1けた+1けたのくり上がりのあるたし算で、ブロックなどを動かして、10になる数を考え、くり上がりのあるたし算の考え方を気づかせます。
問題1
どんぐりが、7こあります。そこに、どんぐりが 4こ ころがってきました。どんぐりは なんこに なりましたか?
+
ブロックで表すと
あといくつで10になるか 考えさせます。
+
と
7こに 3こをたすと10になることに気づかせます。どんぐりは 10のかたまりと1になるので 答えは11になることがわかります。
そのあとに、しきで 表すことを教えます。
7+4=11
こたえ どんぐりは11こ
ノートに式と答えを書かせます。
その後に、下の動画をみせて、勉強のふり返りとしておさらいをします。この動画は、ヒント場面でも利用できます。
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
1けた+1けたのくり上がりのあるたし算で、ブロックなどを動かして、10になる数をつくるためには、たす数をどのようにわけるか考えさせたいと思います。
数をわけるという勉強は、1学期にしています。
上の動画を見せて、数をわける考え方のヒントにしていただればと思います。
問題2
わたしは いちごを 7こ つみました。お母さんは いちごを 5こ つみました。あわせると なんこに なりますか?
+
あといくつで10になるか 考えさせます。その時たす数をどのように分けるか考えさせます。
+
と
たす数の5を3と2にわけることに気づかせます。
そのあとに、しきで 表すことを教えます。
7+5=12
こたえ いちごはぜんぶで12こ
ノートに式と答えを書かせます。
ヒント
ブロックを使うとわかりやすいです。
↓↓↓
その後に、下の動画をみせて、勉強のふり返りとしておさらいをします。この動画は、ヒント場面でも利用できます。
動画作成協力・・動くイラストフリー素材
1けた+1けたのくり上がりのあるたし算で、たされる数が6以上の数(6、7、8、9)について、ブロックなどを動かして、10になる数を考え、くり上がりのあるたし算の練習をさせます。
最初はブロックを使って考えさせます。
問題
あかいリンゴが9こ あります。 きいろいリンゴが5こあります。あわせて リンゴは なんこですか?
9このリンゴを10こにするには、あといくつで10になるか 考えさせます。
ブロックを使いましょう。
↓
↓
5を1と4に分けることに気づかせます。
しきは 9+5です。
(9+1+4)と考えます
9+5=14
こたえ りんごはぜんぶで14こ
ノートに式と答えを書かせます。
上の問題では、
あかいりんご9を5と4に分けて、きいろいりんごの5をあわせて10をつくり のこりの4をあわせて ぜんぶで14にする子どももいます。
10になるには、5を1と4にわけて、1をたしたほうが、はやく計算ができるように思いますか、子どもによっては、「5と5で10」としたほうがわかりやすいという子どももいます。このような子どもなりの考えを、大切にしたいと思います。