@おかし箱や空き缶など、身のまわりの物を、色や大きさ・材質に関係なく、形としてとらえること
A積み木などの形を、にたものどうしで仲間分けできること
B立体の形から、「まる・さんかく・しかく」を紙にうつしとること
はじめに親子でアニメをみましょう
※動画作成「動くイラストフリー素材」
アニメの一部分の画像です↓
立体の特徴をおおまかにとらえて
分類できましたか?
上の表のようなわけかたで
身の周りの立体を分類させてみましょう。
なぜ、そうしたかのわけも言わせてみましょう。
保護者の方へ
身の周りにあるいろいろな立体をおおざっぱに分類すると、「ころがるか、ころがらないか」「たいらな面があるかないか」で「にているかにてないか」と分類することができます。
そのとき、ものの大きさ、ものの色、表面のでこぼこ、ものの重さ、表面のもよう、角の丸みなどは、無視して、全体的な違いをとらえさせることが大事です。
子どもは、小さい時に積み木やブロックで単純な形の立体を手にしています。
基本的な形の積み木(サイコロのような形、球体、箱の形、三角柱の形など)と似ているものを探して、「どこが似ていて、どこが違う?」と聞いてみるとお子さんなりの答えが得られ、立体についての基本的な理解が深まると思います。
親子でみましょう
※動画作成「動くイラストフリー素材」
アニメの一部分です↓
もののりんかくを写し取る時、ぐらぐらしないように保護者の方が手伝ってあげるとよいでしょう。
□や○の形を使っていろいろな表現をさせましょう。
例
画面を指でさして、「これとこれは同じ」と答えさせます。あっていたらほめてあげましょう。
※こたえは「保護者の方へ」の下にあります
保護者の方へ
ここでは立体の1つの面を紙に写し取る作業を 通して、立体の中にひそむ平面的な図形を みつけだすおもしろさを味わわせます。
積み木や茶筒、何かの容器の平らな面を紙に押しつけて、そのりんかくを鉛筆でなぞる作業は、お子さんによっては難しいかもしれません。その場合は、保護者の方が立体をおさえてあげたりして、お子さんの手伝いをしてあげるといいでしょう。
お子さんが円や四角、三角などを組み合わせてどんな図形を書くのか、楽しみにして、できた形をほめてあげてください。
お子さんが色鉛筆で色を塗ったあと、かべに貼って、家族で感想を言い合うとお子さんにも自信がつくでしょう。
算数は、「式や計算が得意な子」と「図形が得意な子」がいます。算数に苦手意識をもっていても図形でほめられたことが自信につながることはよくあります。
れんしゅうもんだいのこたえ
かたちゲームを親子でやってみよう
カードをめくって同じ形を2まいずつそろえるゲームです。リンク先で遊べます。
このサイト内にあるページです。(自作ゲーム)
このあとで「かたちづくり」の学習をしますが、
かたちづくりでは平面図形だけを使って、いろいろな形をつくります。
「かたちあそび」の立体から平面図形を写し取る学習が、色板を使って形をつくる学習につながっています。
※参考・・・「かたちづくり」
【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の参考にしていただければと思います。
@箱の形は、平らな面で構成されており、安定して積みあげやすいことを操作活動を通して理解させます。
A筒の形は、側面がなめらかで一定方向にころがり、両端は、平らな円になっていることをとらえさせます。
Bボールの形は、全体的に丸く、表面は、ならめかであることをとらえさせます。
また、どんな方向にも転がり、不安定であることをとらえさせます。
C身の周りにある形を使って、手にふれさせる体験的な活動をできるだけ大切にしたいと思います。
図形領域の基本的な考え方を整理しますと下記のようになります。各学年に共通していますので今後の指導に生かせます。
〜図形の概念形成について〜
図形の概念の形成は、それぞれの図形をもとに、あてはまる、あてはまらないと分類する活動を通して、その図形の大まかな意味をとらえようとすることです。
この過程は、「似ている」「同じ」の視点から始まります。
この図形に対する見方・考え方に個人差があることを意識しておきたいと思います。
そして仲間分けや図形に名前をつけることや、次にその性質や内包をとらえさせながら、他の概念と比較することを通して、図形の基本的な考え方が形成されていきます。
〜図形学習の基本的な活動〜
○ 観察や分類を通して図形を定義する。
○ 図形を弁別する。
○ 図形を構成したり作図したり
○ 図形の性質を調べる。
上記のことがありますが、順序性があるわけではありません。
しかし、図形の構成要素に着目して共通な性質を取り出し、図形の定義を明確にする。その後、定義に基づいて図形を弁別したり、構成したり、その定義に当てはまる図形を集めたり、その図形の性質を見いだしたりする過程を踏むことにより、図形への理解が深めらます。
この時の図形に対する認知の仕方に個人差があり、「子どもなりの見方・考え方」があることを意識しておきたいと思います。
〜弁別・抽象・捨象について〜
「弁別」は、見たりさわったりして、違いを見分けることです。
「抽象」は、図形の共通な特性や属性である構成要素、また、性質を重点的に抜き出すことです。
「捨象」は、「抽象」の反対で、ある要素を特に抜き出して、これを無視したりする考えです。
(例)机の板は、長方形とすると、その材質や少し丸み、また机の小さな傷も切り捨てて「長方形」とみる考え方です。
〜図形の構成要素について〜
図形の構成要素に、主に次のようなものがあります。
・直線 面 直角 辺
・頂点 角 中心、半径、
・直径 対角線 円周
・平面 底面 側面
〜図形分析の着眼点について〜
図形分析の着眼点は、主に
次のような事項があります。
・観察、構成などの活動 位置
・観察、構成、分解などの活動
・構成要素 辺の相等 角の相等
・平行 垂直 円周率
・見取り図 展開図
上記のことは、各学年に共通していますので、今後の指導に生かすことができるのではないかと思います。
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