@図や表を使って、順序よく整理する方法
A図や表を使って、全部の中から条件にあった組み合わせや並べ方の見つけ方
B組み合わせや並べ方を整理して、落ちや重なりがない調べ方
Cいろいろな場合を考えて、場合をあげて調べ条件にあうもののみつけ方
※このページは場合の数のうち、並べ方の教え方を説明しています。「くみあわせ」の教え方はこちらです。
3つのものの並べ方に気づかせ、その場合の数の考え方を教えます。
問題B
くまとうさぎとしかの3匹でリレーチームをつくります。3匹の走る順番を全部かきましょう。
そして、何とおりあるか書き出しましょう。
考え方
第1走者を決めて、次に第2走者、第3走者を決める方法に気づかせます。
答え 下の6通り
表にするとこうなります
上の問題では、第1走者を決めるということに気づかせたいと思います。そして、第2走者、第3走者を決めていくと落ちや重なりがなくなることを教えたいと思います。そのために、上のような図で考えるよさを気づかせたいと思います。
この問題では、組み合わせを聞いているだけでなく、走る順序にも気をつけて考えさせることが大事です。
4つのものの中から2つ選んで、並べる並べ方を教えます。そして、その場合の数の考え方を教えます。
問題C
緑、青、桃、黄の4色のうちの2色を使って、下のような旗を作ります。何とおり作れますか。
問題Bの時のように、図で書いて考える方法をアドバイスします。
最初に一つの色を決めて考えることに気づかせます。そして枝分かれの図を書いて、落ちや重なりがないように組み合わせを考えさせます。
この問題では、
@旗の上が緑で下の旗の色が桃
A旗の上が桃で下の旗の色が緑
は、区別する必要があります。
ここを間違えないようにすることがポイントです。
答え
色の組み合わせは、下の図のようになります。
上の色1色について、下の色は3とおり。
上の色は4とおりなので、
3×4=12
色の組み合わせは、全部で12とおりとなります。
図を書いて考える時に、でたらめに順番を書かせるのではなく、できるだけ規則的に順番を書かせると落ちや重なりがなくなることを教えたいと思います。
起こりうる場合を順序よく整理して、目的にあった行き方を選択する考え方に気づかせます。
問題D
A町からB町に行く時、下の図のような乗り物を利用します。
問い1
交通費が一番安いのは、どんな行き方をした時ですか?
【考え方】
A町から船乗り場そして、次の船乗り場からB町の乗り物の費用を調べさせます。簡単な図をかかせるとわかりやすくなります。
【答え】
電車200円→船200円→電車300円 合計700円
問い2
待つ時間を考えないとすると、一番速く行けるのは、どんな行き方をした時ですか?
A町から船乗り場そして、次の船乗り場からB町の乗り物の時間を調べさせます。簡単な図をかかせるとわかりやすくなります。
【答え】
タクシー10分→船15分→中型バス20分
計45分
問い3
待つ時間を考えないとすると、1時間かからずに行くことができ、費用が900円までですむような行き方はありますか?
【答え】
あります
大型バス300円20分→船200円15分→中型バス400円20分
合計55分で費用は900円
最後に
この単元については、問題を精選して掲載しました。代表的な問題ですので、一題一題をじっくり取り組ませ、教科書の練習問題を通して、基礎力を身につけさせてください。
【小学校の先生方への補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
目的に応じて資料を分類したり、表に整理することは、生活場面で経験しています。しかし最初から、落ちや重なりがないように整理するという工夫をしている子は少ないと思います。
最初に、単元の用語の意味を整理しました。出典:「算数教科書の用語・記号教え方ガイドブック」より 明治図書)
【場合の数】
与えられた何種類かのものを、組み合わせたり、順序よく並べたりするときに、考えられるだけの並べ方、あるいは、組み合わせ方が何通りできるかを数える。その数を場合の数という。
【組み合わせ】
いくつかのものがあるとき、2つ以上のものを組み合わせてできる場合の数を組み合わせという。(※順列を考えない)
【順 列】
異なるいくつかのものから何個かを用い1列に並べたものを順列という。事柄の起こる順序やものを並べる順序などに着目して考えて、並べ方を考えて列挙することになる。
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