5年算数 変わり方2
子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版

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教え方3

教え方3-@
下の問題を通して、〇と△の関係で気づいたことを整理させます。

問題@
1個のねだんが100円のリンゴがあります。このリンゴを何個か買って50円の箱に入れてもらうときのリンゴの数と代金の関係を調べましょう。
そして買ったリンゴの数を〇個代金を△円として、〇と△の関係を式に表しましょう。


代金は「リンゴの代金」+「箱の代金」なので下のようになることに気づかせます。

式は △=100×〇+50


下の動画で説明すると、問題場面を
とらえられ、わかりやすくなります。




動画作成協力・・動くイラストフリー素材


【式と表からの子ども達の気づき】

※ 〇が2倍、3倍になっても、△は2倍、3倍にならない。
※ 〇が1つ増えると、△は100ずつ増える。
※ 2倍、3倍にならないので、比例ではない。
※ 〇が増えると△は決まった数ずつ増えている 。

教え方1や教え方2(前のページ)との変わり方のちがいに気づかせます。


教え方3-A
 下の問題を通して、〇と△の関係で気づいたことを整理させます。

問題A
60円のリンゴ1個と1個40円のみかんを何個か買います。
 買ったみかんの数を〇個、代金を△円として、〇と△の関係を式に表しましょう。
そして、表にして、気づいたことをいいましょう。

代金はリンゴの代金とみかんの代金なので下のようになることに気づかせます。

式は △=60+40×〇



動画で変わり方を見ましょう




動画作成協力・・動くイラストフリー素材


【式と表からの子ども達の気づき】

※ 〇が2倍、3倍になっても、△は2倍、3倍にならない。
※ 〇が1つ増えると、△は40ずつ増える。
※ 2倍、3倍にならないので、比例ではない。
※ 〇が増えると△は決まった数ずつ増えている 。

教え方3−@の問題とAの問題は似ていますが、Aの問題でリンゴが2個の場合は、下のような式になることにも着目させると 少しちがうことがわかりますね。
   △=60×2+40×○

教え方4

下の問題を通して、式に表された〇と△の関係が、比例になるかならないかを説明させます。

問題B
1枚10円の色紙を〇枚買います。買った時の代金を△円として、〇と△の関係を式に表しましょう。
そして、〇と△の関係が比例かどうか考えましょう。

代金=1枚のねだん×枚数なので
式は △=10×〇

解答例


上の式は、色紙の枚数と代金は比例します。
そのわけは、色紙の枚数が、2倍、3倍になると、代金も2倍、3倍になるからです。

問題C
10個のチョコレートを兄弟で分ける時の兄の個数〇個と弟の個数△個として、〇と△の関係を式に表しましょう。そして、〇と△の関係が比例かどう考えましょう。

弟と兄の個数をたすと10個なので

式は ○+△=10 や
 △=10−〇
 
○=10−△ になります

解答例


上の式、〇と△の関係の式は、比例ではありません。
 そのわけは兄の個数が2倍、3倍になっても、弟の個数は、2倍、3倍にならないからです。


最後に
 5年「かわり方」の勉強は、中学での関数の学習の基礎となります。この勉強では、身近な生活の中から、具体的な数や量を〇や△として式で表したり、表で整理させます。
 そして、一方の量や数を〇として変化させると、もう一つの量や数△は、どのように変化しているかを考えさせます。また、〇と△の関係の式から、比例であるかどうかも考えさせます。

 6年になると、この勉強が「比例・反比例」の学習に発展しますので、掲載内容に沿って教えた後、教科書の練習問題に取り組むと、これからの勉強がわかりやすくなります。 
 「個数の変化と代金の関係」を調べて解く問題もあります。この学習との関連も深いです。
 多くの問題を解かせるよりも、基本問題をくり返して取り組ませ、「なぜそうなるのか」という考える力を培っていただければと思います。

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小学校の先生方への指導補足
授業づくりや研究授業のヒントの参考にしていただければと思います

〜この単元は「数量関係」領域の
「関数の考え方」を育てる学習です〜

「数量関係」の領域で、大切にしたいこと
数量についての事柄を、言葉や数、式、表、グラフなどによって表現すること、二つの数量の間の変化や対応を調べるなど関数の考えを育てること

「関数の考え方」を育てる上で大切にしたいこと
「関数の考え方」を育てるためには、数量や図形について取り扱う際に、それらの変化や対応の規則性に着目して問題を解決していく考えを育てることです。特に、伴って変わる二つの数量の関係を考察し、特徴や傾向を表したり読み取ったりできるようにすることが大切です。また、「関数の考え方」の表現方法には、「表」「式」「グラフ」の3つがあることをとらえさせたいと思います。

〜単元の目標〜

伴って変わる2つの数量の関係を〇やAを使って式に表すとともに、表にかいて変化の特徴を調べたり、比例するかどうかを判断したりすることができる。

関心・意欲・態度
伴って変わる2つの数量の関係をみつけ〇や△を使った式に表し、表にかいて変化の特徴を調べようとしている

数学的な考え方
〇や△を使った式に表し、表にかいて〇が変わると△がどのように変わるかを調べ、比例するかどうかを判断し、説明することができる。

技 能
〇や△を使った式に表したり、変わり方を表にかいて調べたりすることがでぎる。

知識・理解
〇や△を使った式の変化の調べ方と比例の意味を理解している。

〜「変わり方」の指導で
      大切にしたいこと〜

その1
〇と△を使って式に表す考えの説明を大切に

【問題の例】
太郎君のお兄さんは、太郎君より8才年上です。太郎君とお兄さんのたん生日は同じてす。太郎君の年れいを〇才、兄さんの年れいを△才として、〇と△の開係を式に表しましょう。

文章どおりの式で表すことができること(順思考)に気づかせます
式 〇+8=△
 特にこの場面では、「〇、+、8、=、△」のそれぞれの意味を説明させることを大切にしたいと思います。

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