4年 算数
小数÷整数の計算
子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版

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前のページは「小数×整数」の教え方です

教え方3

 小数÷整数の計算のしかたと筆算のしかたを教えます。
 はじめに8Lの牛乳を4人に同じようにわけるにはどうすればよいか考えさせます。


すると 8÷4でひとり2Lずつになると答えが返ってくるでしょう。

言葉の式では
全体の量÷人数=ひとりぶんの量
ですね。

では0.8Lの牛乳を4人で分けるときは、どうすればよいか考えさせます。

問題 0.8Lの牛乳を4人に同じように分けます。1人分は何Lになりますか?


やはり言葉の式では
全体の量÷人数=ひとりぶん量
となることに気づかせます。

すると
式は
  0.8÷4
となります。

考え方

0.8÷4の計算の仕方は
0.8は0.1が8こ と考えます。
 8こ÷4は 2こですから
0.8÷4は、0.1が2こになります。
0.8÷4 =0.2  
答え  0.2L

この考え方を下の図を見せてよく説明します



次に、上の考え方をもとに、8.4÷3の計算のしかたを気づかせます

8.4÷3の計算の仕方は
8.4は 0.1が84こなので
 まず84÷3の筆算をさせます

すると 84÷3=28とわかります
8.4÷3の答えは、0.1が28こと考えられます
ですから
8.4÷3 = 2.8  
答え  2.8
「これは、84÷3の計算をして、小数点をわられる数8.4と同じ位置につけている」ということに気づかせます。

その後で動画で筆算の方法を教えます



8.4÷3の筆算のしかた



動画の一部↓


最後に小数点をつけます


2けたの小数÷整数の練習問題は
教科書で何度も繰り返しさせましょう。


教え方4

つぎに、小数÷整数(2けたの数)の筆算のしかたを教えます。また、間違いが多い計算についても説明します。

83.6÷19の計算のしかた
83.6は 0.1が836こと考えて
 836÷19=44を筆算します

この答えは0.1が44こと考えられるので
4.4となります
だから 83.6÷19 =4.4 となります
答え 4.4

小数÷整数(2けたの数)の筆算のしかたは、次のようになります。
動画をくり返し見せてやり方を覚えさせましょう。



動画作成協力・・動くイラストフリー素材

答えの小数点は、割られる数の小数点とおなじ位置につけます。

教え方5

さらにいろいろな場合の筆算方法を教えます。

答え(商)がわられる数の1の位に立たないときもありますが、商が立つ位置まで0を書いて、あとは整数と同じように筆算します。

下のような計算も間違いが多い計算です


わられる数の数字があるケタまで筆算してもあまりがある場合、
「わりきれるまでわり算しなさい」の問題のときは、後ろに0を書き足してわりきれるまで計算します。



似たような問題を教科書の練習問題でやってみましょう。
必ずわりきれるようになっています。


わりきれない問題であまりを出す場合


また、わりきれない問題でも
計算を進める位置が決まっていて
「あまり」を出す場合もあります。

その場合、「あまりの小数点の位置」は、わられる数の小数点の位置と同じです。

例 一の位まで計算してあまりを出す問題
48.5÷6の場合は、下のように筆算をして
答えは 8あまり0.5 と書きます


しかし、文章問題では、計算を進める位置を指定していないこともあります。
下のような問題では、文章の意味を考えて、どこまで筆算を進めるかを自分で決めます。

練習問題

48.5kgのお米を6kgずつ何人かの人に分ける時
何人の人に分けられますか?



答え
人数は必ず整数でなくてはならないので
以下のような筆算をして、あまりはそのままにします。


48.5÷6=8あまり0.5

答え 8人に分けられる


答えを四捨五入してがい数にする問題

小数のわり算でわりきれない問題の時、
きまった位まで計算して、答えをがい数にするときがあります。
こういう場合あまりはそのままにします。

がい数のおさらいへ(4年生)

例 の位までのがい数で答えを出す問題
(の位まで計算して四捨五入します)

0.857でわりきれないということは
だいたい0.86に近い数だということを理解させます。


例 答えを上から1けたのがい数で出す問題
(上から二ケタ目を四捨五入します)

0.85まで計算してわりきれないということは
だいたい0.9に近い数だということを理解させます。

練習問題

 面積が45.9の紙を下のように4つ折りにして切りはなしました。
 切りはなした紙1枚の面積は、どれだけですか。
小数第1位までの商で答えなさい。




45.9÷4

 【答え およそ11.5

筆算↓


ちなみにこの計算は、わりきれるまで続けて
わりきることもできます。
その続きはお子さんにやらせてみて下さい。

最後に

 4年の「小数×整数」、「小数÷整数」の勉強をもとに、5年では、「小数×小数」、「小数÷小数」の勉強に進みます。


 算数が苦手なお子さんは、多くの問題を解くよりも、教科書の練習問題など、少しずつじっくり取り組んだほうが着実に基礎力が身につきます。がんばっているところを誉めながら、お子さんのよさがさらに伸びるといいですね。

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【小学校の先生方への補足】
授業づくりや研究授業の参考にしていただければ幸いです。

小数×整数 小数÷整数 の考え方は、「整数の時と同じ」を 単元全体を通して理解させることがポイントです

【小数×整数→0.2×4の場合の計算の意味の指導から】

0.2・・・・0.1が2個
0.2×4・・・0.1が(2×4=8)
0.1が8こは 0.8だから
0.2×4=0.8 となる
このポイントは、
0.2×4は、0.1が(2×4)個であることをとらえさせることです。
そのために、線分図の説明は効果的です。

下は0.2Lが6本あるときの線分図


理解に時間がかかる子どもへの指導は?
この計算の意味を、この授業だけで終わらせないことです。
つまづいている時、その都度、線分図を使って、説明することが大切です。

【小数×整数の筆算の仕方について】

「0.1のいくつ分か」と結びつけて考えさせたいと思います。
そのために、
 @小数点を考えないでたてにそろえてかく。
 A整数と同じように計算する。
 B元の数の小数点の位置を考えて答えの数字に小数点をうつ
(小数点以下が0のときは整数になるので小数点は書かない)

ということを指導したいと思います。

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