【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
〜4年「分数」の指導で大切にしたいこと〜
その1 単位分数の意味
教科書では、単位分数の意味を、下図のように、テープ図と数直線でとらえさせていることをおさえておきたいと思います。
その2 1より大きい分数
1より大きい分数も、単位分数のいくつ分という考え方で、テープ図や数直線でとらえさせることを指導したいと思います。
その3 分母と分子の関係
「1より小さい分数」、「1に等しい分数」、「1より大きい分数」の仲間分けも単位分数をもとに考えさせ、
下図のように、分母と分子の関係をとらえさせたいと思います。
その4 数直線上の1より大きい分数
真分数、仮分数、帯分数の関係を単位分数をもとに、数直線でとらえさせるだけでなく、その前提として、「1を越えた分数の表し方をどのようにするか」というめあての設定を大切にしたいと思います。(下図参照)
その5 帯分数と仮分数のなおし方
@ 帯分数が、整数と真分数の和になっていることを理解させます。
A 帯分数を仮分数に直すには、整数部分と分数 の分母を掛けて分子に足し合わせますが、その意味として帯分数を単位分数でとらえさせることが大切です。
B 仮分数を帯分数に直すには、仮分数の分子を分母で割って、その商を帯分数の整数部分、余りを分数の分子に書かせます。
その6 数直線でとらえる「等しい分数」
「等しい分数」の教具掲示板が効果的です。自分で等しい分数の表を作らせながら、等しい分数の規則性を理解させたいと思います。
等しい分数の教具掲示板(例)
その7 分数のたし算とひき算の指導
@和が1より大きい場合の計算の仕方について
の指導では
最初は線分図で考えさせその後に
という言葉の式で考えさせます。
次に計算では、分母をそのままにして、分子だけたすことを教えるとよいでしょう。
A被減数が1より大きい場合の計算の仕方について
の指導では
線分図を使って答えを導き出した後、「分母が同じ分数のたし算、ひき算では、分母はそのままにして、分子だけ計算する」を教えます。
B被帯分数が入った加減算の仕方について
の指導では
@ 帯分数を仮分数に直して計算する方法
A 帯分数を整数と真分数の和として、計算する方法
上記の2つを比較しながら、計算の習熟を図りたいと思います。
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。
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