2年 分数  3/3ページ
子どもの学習支援 by いっちに算数 スマホ版

【小学校の先生方への指導補足】
授業づくりや研究授業の一つの参考にしていただければ幸いです。

【2年の分割分数の意味の整理】
 教科書では、よくピザやケーキを題材に、半分に分けた図を提示しています。これらのピザやケーキの分離量の個数は、整数で表すことができますが、これを等分割した大きさは整数で表すことができません。
 そこで、これらの量を等分割した大きさを表すのに用いられるのが「分割分数」です。
 教科書では、簡単な分数として、半分に分けるなどの言葉を使って説明しています。次に、折り紙などを使って、を取り上げています

【分割分数は、任意の量を等分割している意味】
「分割分数」として教科書で示している、「ケーキ・ピザ・折り紙」の大きさはまちまちで、基準量として異なる具体的なものの大きさを等分割した大きさを分数で表していまます。
 この指導が、これからの分数の概念を捉えさせる指導の第1段階であることを、教師は、とらえておきたいと思います。教科書の挿し絵でも、半分やその半分の分け方でも、向きを変えても同じであることを図示しています。
【3年の量分数の意味の整理】
 3年の分数は、量分数を指導します。これは、「はしたの処理としての分数」すなわち、測定した端数部分の大きさを表すのに分数を用いるということを学習させます。
 特に、2年の分数のときの違いは、基準量が任意の量ではないことです。具体的には、1gや1メートルなどの普遍単位で表される量(基準量)を扱って学習します。
【「もとの大きさを同じように」をとらえさせる操作活動の大切さ】
 具体的な操作活動として、次の活動があげられます。
・テープをおって半分の大きさを作る。
の大きさのテープを指してみる。
の大きさのテープの部分の色を塗る。
これらの操作活動を通して、分割分数の意味をとらえさせたいと思います。
【スパイラルを重視した単元であることの理解】
 平成20年の学習指導要領は、スパイラル方式を重視しています。3年で、「1未満の分数概念」の理解を補充指導し、4年で「1を超える分数概念」を理解させるという位置づけて学習指導を進めることができます。
学習の理解に時間がかかる子どもには、じっくりと丁寧に指導することで、分数概念を形成することができます。このことをふまえ、基礎となる2年の分数の授業に取り組みたいと思います。

先生方の授業づくりや研究授業の一つの参考になれば幸いです。

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